山口県岩国市。桜「ソメイヨシノ」の並木と菜の花畑の間を、桜柄の列車がゆったりと走る。地元農家が丁寧に管理する景観だ。今年は例年より5日ほど早く、桜と菜の花が見頃を迎えた。
菜の花は、農家らでつくる「南河内むらづくり塾」が毎年、約70アールの水田に植えている。1997年に始まった。メンバーは10月に種をまき、桜の開花に合わせて咲くよう管理する。4月中旬にはすき込んで、水稲の緑肥として活用する。
錦川鉄道錦川清流線の「ひだまり号」は桜の花の模様をピンク色で描いた車体が特徴で、ファンが地域ならではの風景を楽しもうと訪れる。例年は地場産農産物を使った総菜などの販売イベントも開くが、今年は中止となった。
むらづくり塾の代表の農家、山下博さん(69)は「植えた菜の花が桜と同時に咲き、今が一番の見頃。今年も美しく咲いた」と話した。
日本農業新聞
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