国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会委員長を務めるジョン・コーツ副会長(69)は25日、東京都の小池百合子知事(67)と会談後、次のように報道陣に語った。
―小池知事から札幌移転の合意は得られたのか
「都民の意見をご説明いただきまして、大変失望しておられるということを述べられていました。小池知事は、科学や医学的な観点からも彼女の周りの顧問たちと考えてみたい、と言っていました」
「我々のWBGT(暑さ指数)の専門家が来週参ります。WBGTというのは、温度と湿度とを組み合わせたものです」
―30日の調整委の会議の場でも、都が東京開催を求め続けた場合どうなるのか
「調整委では、みなさんがご覧になったペーパーをさらに説明していきますが、これは東京が主張したらどうするかという問題ではなくて、(札幌開催は)もう意思決定はされてしまっているのです」
「IOC理事会はこういう決定をする権限を持っている主体です。それはオリンピック憲章に基づいて、常にアスリートの健康をもとに決定をする。そういう根拠で決定をしている」
―都が新しい対策をして、東京開催に戻す可能性はあるのか
「ノーです。東京に戻るということはないです」
―札幌に移転する場合、どこが予算を負担するのか 「IOCが権限ある主体。会場変更という重大な財務的な影響がある場合は、それを計算して数字をはじき出し、IOCと組織委員会との間で話し合うべきと考えます」
「去年12月、組織委と都庁が出した予算で、予見しない事態のために備えた偶発資金があるはずです。組織委員会と都でコストの内訳を出していただき、偶発資金がどれくらいであるかなどを把握する必要があり、IOCは契約上の義務を逃れるつもりはありません」
―男女のマラソンの表彰式は東京で行われるのか
「都民のために初めてメダルセレモニーを男女ともに閉会式と同時に東京で行いたい。競歩のメダルセレモニーも東京で、ほかの陸上と同じ夜のセッションにおいて行いたいと思います。リオ五輪では80万人の人たちがパレードを見守ったように、マラソンや競歩のほかにもサイクリングやヨットなど、(東京以外で競技が行われる種目の選手が)東京でオープンバスでパレードをする機会をいただきたいと考えています」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース