「あおり」事故から4年、亡き妻との約束果たす苗木

 4年前、軽乗用車で帰宅途中の夫婦が前方の車に進路をふさがれ、トラックに追突された。事故で亡くなった妻は、ハープの演奏が好きだった。夫は、妻の夢をかなえるために、自ら育てた木で楽器をつくろうとしている。「あおり運転」などが厳罰化されたいま、夫は何を思うのか。

 事故に関する裁判がすべて終わり、一つの区切りを迎えた11月。宇都野信清さん(59)は、切り株に腰掛けて木の成長ぶりを確認していた。愛知県豊田市にある山の一角で、2年前から苗木を育てている。晩婚の2人が将来描いていた「楽器の森」をつくるためだ。

 妻の朱美さん(当時48)は芸大出身で、よくハープを奏でていた。コンサートを開くほどの腕前だった。

拡大する自然のなかでハープを演奏するのが好きだったという朱美さん=宇都野信清さん提供

 あの日も、朱美さんが好きだっ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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