「あすから釣り禁止」巨大マグロの聖地に衝撃 資源保護への効果は

 釣り船やプレジャーボートからのクロマグロ狙いの釣りが8月21日から来年5月末まで、国内で全面禁止になった。資源保護が理由だ。すしネタで知られる高級魚のうえ、国内で釣れる最大級の大型魚として、あこがれる釣り人も多い。マグロ釣りの「聖地」といわれる津軽海峡一帯は最盛期に禁止となり、地元に大きな影響が出ている。

 津軽海峡を望む津軽半島にある青森県中泊町・小泊(こどまり)港。漁師の漁船とは別に、疑似餌を遠くに投げる「キャスティング」と呼ばれる方法でクロマグロを狙う遊漁船が10隻ほど、プレジャーボートも50隻ほど係留されている。

 この海域では20数年前にマグロキャスティングが始まった。とくにここ2、3年、より群れが多く見られ、釣れるようになったことから人気が高まった。例年7~10月のマグロ釣りの盛期は100キロ、200キロ超の大物を夢見て全国から釣り人が小泊に足を運ぶ。

 大型クロマグロの遊漁(レジャー)による採捕を全国で禁止すると発表されたのは8月20日。津軽海峡や周辺海域でのマグロキャスティングのシーズン真っ盛りの時期だった。しかも、翌21日から禁止すると、急だった。

 兵庫県川西市の男性会社員(42)は「禁止はとにかく驚いた」。動画サイトでマグロ釣りの迫力を知り、1年以上かけて、竿とリール1セットだけで約20万円かかる道具を3セットそろえた。9月に初めて小泊を訪れるのを楽しみにしていた矢先だった。

 結局、仲間に連れられて予定…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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