「女性ならともかく、あなたは男でしょ」
関東地方に暮らす40代の男性は、多くのカウンセラーや心療内科の医師などからこう言われ続けた。
男の子が性被害に遭うということが、社会で十分に認識されているとは言えません。社会の無理解も被害者を苦しめています。目を背けずに事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。今回の体験を語ってくれた被害者の男性は、いじめの中でひどい性暴力を受けました。
子どものころに受けた性暴力被害について相談しようと、22歳を過ぎてから、時間を見つけてはクリニックなどに足を運んだ。
「何が苦しいの?」と問われ、「男性からレイプされた」と打ち明けると、「レイプ?」と首をかしげられた。中には「ケツでするのか?」と問い直す医師もいた。
根掘り葉掘り聞かれた末に…
「本当のこと?」
「妊娠の心配がなくてよかった」
悪気はないのだろうが、かけられる言葉に傷ついた。話を聞いてくれる医療者に出会っても、最後は「男性の性被害はわからない」と言われた。
《探し方が悪いのか?》《ほかに良い先生がいるかも》
そう思い、アルバイトで金をためてはクリニックのドアをたたいた。2年で30の医療機関を歩いた。
とどめは、興味をもって話を聞いてくれたカウンセラーだった。
3回通った。根掘り葉掘り聞…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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