脱税の疑いで逮捕された日本大学の田中英寿理事長の辞任が1日、了承された。関係者はどう受け止めたのか。
日大職員の一人は「これまでは理事長や『取り巻き』への忖度(そんたく)や、私情を交えた人事ばかりが横行し、本来するべき業務や人事が放置されていた」と指摘。「学内はずいぶん変わるのでは。逆に、いま信頼される組織に変われなければ、大学として生き残れない。良識的な教職員たちは危機感をもっている」と話す。
ある元理事は「学生や保護者、卒業生への謝罪や説明はないままだ。理事会は辞任を認めるのではなく解任すべきだった。でなければ自浄能力を発揮したとはいえない」と批判する。
コロナ禍を受けて昨秋、学費減免を求める約800人分の署名を大学に提出した日大文理学部3年の男子学生は、大学側から「学費は適切に使われており、減免はできない」と説明されたという。今回の一連の騒動を受け、「あの『適切に使われている』という説明は何だったのか」と憤る。「理事長の辞任で済む問題ではない。不正を許した仕組みそのものを見直し、信頼される大学に立て直してほしい」
付属校の関係者は事件の影響…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment