兵庫県豊岡市祥雲寺にある地元特産品の販売店「コウノトリ本舗」で、子宝などに恵まれるとして広く人気だった「あやかり地蔵」が心ない何者かに持ち去られたことが5日、分かった。「幸せを運ぶコウノトリ」にちなんだ地蔵なだけに、店側は「心当たりの人は返してほしい」と訴えている。
同店は、国の特別天然記念物・コウノトリの野生復帰に取り組む県立コウノトリの郷公園のそばにあり、コウノトリ関連のグッズや菓子などを販売している。
「あやかり地蔵」は、コウノトリのヒナを布で運ぶ姿をイメージ。高さ約30センチの御影石の土台の中心に、同約10センチの地蔵本体が飾られていた。約5年前、店のシンボルとして「子宝・安産」コーナーに設置した。
ところが、1月28日昼ごろ、店員が地蔵本体がなくなっているのに気づいた。店によると、前日の27日は休業日で、2日前の26日日曜日は大勢の客でにぎわっていた。店側は防犯カメラ映像などを調べたが、現在のところ“犯行”の手掛かりは確認できていないという。
店の担当者は「あやかり地蔵さんの頭をなでると、子宝や安産といった御利益にあやかれるということで多くの人々に親しまれていた。ショックです」と肩を落とす。それでも、「持ち去った人は、何かにすがりたい気持ちだったのかも。そっと店の前にでも置いてくれたら」との思いから、警察には被害を届け出ていないという。
現在、あやかり地蔵があった場所には「捜索中」の紙を張り出し、店員らは無事に戻ってくることを心待ちにしている。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース