小中高生がいじめで摘発・補導されるケースが増えていることがわかった。背景には、いじめ対策における学校と警察との連携の広がりがある。ただ、「学校の問題は学校で解決するべきだ」という教員の意識は依然強く、識者はさらなる連携強化が必要だと指摘する。
「いじめといっても犯罪は犯罪。心が痛みますが、警察に渡さざるを得ません」
東京都内の市立中学校長は毎年4月、全学年の保護者会で親たちにそう話しているという。あらかじめ説明しておくと、実際に警察に通報する際に保護者からの反発が少ないという。一昨年、生徒が塾帰りに同級生から1万円を脅し取ったときもためらいなく通報した。保護者からの抗議などはなかったという。
校長は「いじめは校外で起きるものや他校の生徒がからむものもあり、学校だけで調査するのは難しい。子どもも警察に行けばしゅんとして非を認めやすい」と話す。
学校現場では長年、いじめを「警察沙汰」にすることへの抵抗感が強かった。2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」で警察署と連携して対処するよう定められても、保護者の反発が予想されるうえ、教員の間に「校内で解決すべき問題」との意識が根強くあり、なかなか進んでこなかった。
教委に警察OB 連携の動き、文科省も後押し
だが近年、学校と警察の協力…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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