「『いっそ世論から批判されれば、楽に中止できる』という考えに至るまで、疲弊しています」-。このコロナ禍に、同窓会幹事を担う男子大学生(20)の悲痛な声が、西日本新聞「あなたの特命取材班」に寄せられた。例年だと成人式に合わせて各地で盛んに開かれる同窓会。その開催を巡り、積極派と慎重派との間で板挟みになっているという。 【動画】「涙が出た」話題になったコロナ終息願う動画 男性は福岡市出身。県外の大学に進学したが、地元の出身中学の幹事を担う。 同窓会は校名を掲げて開催するため、男性はまず中学校に相談したが、明確な中止要請はなかった。「かかわりたくないから、やるなら勝手にやってくれという趣旨だった」
一方、高校の同窓会は中止となる連絡が担当幹事から届いた。学校、同窓会事務局との3者で話し合い、比較的スムーズに決まったと聞いた。 中学校の幹事グループ内では開催積極派が主流という。男性は最近の新型コロナウイルスの感染拡大傾向や、直前での中止に伴うキャンセル料の処理などを考慮して開催には慎重。「このまま計画を進めていいものか、帰省して自分も参加すべきか」。思い悩んで取材班に投稿した。 男性は会員制交流サイト(SNS)などを通じ、市内のほかの学校の状況も独自に調査した。「開催」「中止」「未定」の判断は割れているという。
■ 取材班は意見を本紙ウェブサイトで募集した。寄せられた声は男性に同情的なものが多い。 投稿名「メタボ爺」さんは「酒が入り、校歌や応援歌を歌い、体を寄せ合って記念撮影。感染リスクはとんでもなく高い。いわゆる接待を伴う飲食店と同じ状態ではないか」と懸念。東京など全国各地から帰省するリスクも指摘する。 投稿名「luna」さんは「どちらを選択するにしても、批判する人はなくならない」と男性の立場を思いやった。自身は「独り身なら(参加を)考えるが、感染した場合、家族や周囲に多大な迷惑が掛かる」。別の投稿者も「それぞれが友達と数人で食事するだけにしては」と書き込んだ。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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