「おうち帰りましょ」母が介護スタッフだけに伝えた本音

それぞれの最終楽章・団地で支える(5)

ぐるんとびー社長 菅原健介さん

 楽しいことをやっていると、どんどん元気になっていく――。そんな姿を見せてくれた方が、安田敬子さん(享年90)です。大好きなプールでのリハビリで、車いすから自力歩行できるまでに回復したのです。

 安田さんは「ぐるんとびー」の前身、「絆」時代からの利用者さんです。娘さんとお婿さんと3人で同居していました。腰痛の悪化が理由で、2012年秋ごろから利用を始めました。間もなく腰の痛みが強くなり病院に行くと、背骨の圧迫骨折だとわかり、そのまま入院してしまいました。

 約半年後の13年春に退院、介護スタッフが、面接(アセスメント)に行きました。帰ってきて僕に、「歩けるようになって家事をしたい、というご希望をもっています。そのために『(大好きな)プールに行きたい』」とおっしゃってます」と報告しました。

 正直僕は、車いすで「プールに行く」というイメージはできませんでした。数日後、ご本人の意思を改めて確かめに行くと、「水着買ってきちゃったわ」。これはやるしかない、と思いました。

 そしてスタッフが付き添い、念…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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