お魚博士として活躍するさかなクンが、東京海洋大の客員准教授から客員教授になった。7日、同大の入学式に参加し、「祝ギョ入学」「おめで鯛(たい)」と大きなタイの絵を描き、「これからもお魚の感動をご一緒させて下さい」と新入生にお祝いの言葉を贈った。
同大の入学式は新型コロナウイルスの影響で一昨年は中止、昨年は代表者のみ参加のオンライン形式だった。この日は東京都港区のホールで行われ、約800人が出席した。
さかなクンは昨年、同大の森田哲朗准教授とイシガキフグの人工繁殖に成功したことを振り返り、「赤ちゃんが見たいという夢がかなった。おそらく世界初」と紹介。「魚を取り巻く環境が人間生活によって大きく変化しているなか、皆さんと一緒に学びながら考え、取り組んでいきたい」と話した。
同大によると、さかなクンはこのイシガキフグの研究などが評価され、客員教授が付与されたという。式後の会見で井関俊夫学長は「東京海洋大学は海を広く知ってもらう社会的啓蒙(けいもう)活動の役割を担う。その点でさかなクンはぴかいち」と語った。さかなクンは「身を引き締めて『魚道』を突き詰めます」と頭を下げ、「世界中の研究者やお魚好きとつながりたい。その輪が大きくなってほしい」と抱負を語った。
さかなクンは2010年、絶滅したと思われていたクニマスの再発見に貢献、15年に同大名誉博士になった。環境省や文科省、農水省、外務省から、魚や海の環境に関する普及活動を担う大使にも任命されている。(中山由美)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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