今から35年前。1冊の本が、世間の注目を集めた。
アイドルグループ「フォーリーブス」のリーダーだった、北公次氏(故人)が、ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏から性的行為を強いられていたとつづった告発本「光GENJIへ」(データハウス)だ。
当時一部の雑誌で、喜多川氏の性加害問題は取り上げられていたが、アイドルグループの元メンバーが実名で明かしたのはこの本が初めてとされる。1988年に出版され、35万部ものベストセラーになった。
作家の本橋信宏さん(67)は、今年8月に出版した「僕とジャニーズ」(イースト・プレス)で、「光GENJIへ」のゴーストライターだったことを明かし、こう書いた。
「長年にわたりタブー扱いされてきたジャニー喜多川性加害問題の舞台裏を明かすことは、『光GENJIへ』の覆面作家だった私に負わされた責務だろう。(中略)下ろしたはずの幕をもう一度あける思いで、私はそれらを明らかにしていこうと思う」
どうやって「光GENJIへ」はできたのか――。
発端は、北氏と喜多川氏に関する情報提供だったという。
「北公次と喜多川氏が同棲」という情報
88年、仕事でつながりがあ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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