小沢邦男
【岡山】笠岡市議会は6日に特別委員会を開き、小林嘉文市長による職員へのパワハラが疑われる音声データが公開された。「バカみたいなこと言うなお前」などと声を荒らげている様子が聞き取れる。小林市長は自身の声であると認めたが「いつどこで、誰とのやりとりかが分からない」とし、ハラスメントへの認識については明言を避けた。
公開された音声は約2分。職員とみられる相手に対し、小林市長が「いい加減なこと言うな、お前」「バカみたいなこと言うな、お前、ナンセンスなんだよ」と怒鳴り上げている様子が聞き取れる。
11月末に匿名の職員から提供された。いつどこでのやりとりかは不明だが、補正予算案の見直しをめぐってのものとみられる。
小林市長は報道陣に「私の声だ」と認める一方、「(音声の内容が)仕事の話だとすれば、笠岡を変えたいという思い、パッションが語気に表れた」と説明。その上で「相手が誰か、どんな状況で言っているのか、職員かどうかもわからず、今の段階ではパワハラかどうかは判断できない」と述べた。
市議会は開会中の定例会最終日の20日、市長など特別職や職員、議員を対象にしたハラスメント防止条例案を提案する。当事者に市長や議員がいる場合、外部の有識者でつくる対策委員会が調査するとしている。
小林市長は「客観的に判断してもらい、パワハラと判断されれば素直に反省したい」と話した。
小林市長は2020年、働きやすく活気あふれる市役所の実現を目指すため「ハラスメント撲滅宣言」をしている。(小沢邦男)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル