回転ずし大手「かっぱ寿司」運営会社社長の田辺公己容疑者(46)らが競合大手「はま寿司」の仕入れ情報が記録されたデータを持ち出した容疑などで逮捕された事件で、このデータを閲覧するには限られた社員だけが持つパスワードが必要だった。警視庁はこうした状況などから、持ち出された情報が不正競争防止法が保護する「営業秘密」にあたると判断、同法違反容疑での逮捕に踏み切ったという。
捜査関係者によると、田辺社長が持ち出したとされるデータは二つのファイルに収められていた。一つには定番商品や検討中のフェア商品についての食材やその仕入れ価格が記録。もう一つには、はま寿司が過去に扱った食材の取引先や価格情報が載っていた。
田辺社長はこのデータを、はま寿司の親会社「ゼンショーホールディングス」グループ内で勤務していた2020年9月30日ごろに入手。カッパ社に移籍後の同年11月9日ごろ、同社商品企画部長の大友英昭容疑者(42)にメールで送ったと警視庁はみている。
ただ、このデータの閲覧には、ゼンショー内の限られた社員にしか共有されていないパスワードが必要だった。そこで田辺社長は、はま寿司経営企画部長(当時)の湯浅宜孝容疑者(43)からパスワードを教えてもらい、データを閲覧できるようにしたとされる。
切り替わった捜査方針
不正競争防止法は、①閲覧に…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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