歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん(26)が「名前」について語った。海外でも広く知られるようになったインパクト抜群の名前だが、その独特すぎる名前の「違和感」を超える存在になりたいという。
――なぜ、きゃりーぱみゅぱみゅという名前にしたんですか。
高校生の頃から原宿系のファッションがすごく好きで、金髪のウィッグとかをかぶっていたら友だちから「キャリーちゃん」と呼ばれるようになって。歌手デビューするってなった時、キャリーだとマライア・キャリーとかキャリーっていう映画もあって、検索でヒットしにくいなと思って。私、ひらがなのまるっこい字がすごく好きで、結構ポップでかわいらしいなと思って自分で付けました。
――率直に自分でどう思っていますか。
結構ノリとテンションで付けちゃって、これが一生の名前になると思っていない部分がありました。客観的に見て、すごい変な名前だと思ったりもします。でもすごい気に入ってます。この名前じゃなかったら、みんなから知ってもらえることもなかったと思うんですよね。普段は普通の女子で、衣装を着てマイク持ってステージに立つと、きゃりーぱみゅぱみゅに変身するみたいな感じ。なので自分のことを「戦わないセーラームーン」に近いなと思っているので、スイッチですよね。
――きゃりーぱみゅぱみゅという名前が独特だと感じさせないような存在になりたいという思いはありますか。
私はきゃりーぱみゅぱみゅという名前を自分で付けたけど、この名前には恩があるんです。デビューしたての時、いろんなお偉いさんに会うと、きゃりーぱみゅぱみゅって(笑)とか、変わった名前で奇抜だねえとか。馬鹿にされている感じありましたけど、ある程度頑張ってどんどん確立していくと誰も馬鹿にしなくなった。
いつか、きゃりーぱみゅぱみゅっていう名前が変わった名前とか、言いにくい名前と言われなくなるような、なじむようにしたいなって思います。マツコ・デラックスさんとかユースケ・サンタマリアさんとか、めちゃめちゃ普通になっているので、自分もそういう存在になれたらって思う。
――おばあちゃんになってもきゃりーぱみゅぱみゅ?
突然名前を変えても良いし、あんな長くてひらがなだったのに、急に漢字1文字の名前になるとか、自由でいいかなって思います(笑)。自分の中に「ナシな事をアリにする」というモットーがあって、これは絶対ダメっていうルールは無いと思っています。きゃりーぱみゅぱみゅという名前から始まって、これからも色々な事に挑戦してやっていきたいなって思います。(聞き手・波多野大介)
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きゃりーぱみゅぱみゅ 1993年、東京都出身。2011年にメジャーデビュー。「にんじゃりばんばん」「原宿いやほい」などのヒット曲があり、18年までに4回のワールドツアーを行った。ツイッターのフォロワーは523万人。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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