「ここに恐竜化石ある」 学芸員は通い慣れた海岸で証明して見せた

 和歌山県広川町の白木海岸で、県内初の植物食恐竜の化石を含む多数の脊椎(せきつい)動物の化石が産出する地層が見つかった。県立自然博物館が20日、発表した。発見のきっかけをつくったのは、北九州市立自然史・歴史博物館の学芸員、御前(みさき)明洋さん(43)だ。地層があった白木海岸は、子どものころから通っていた場所だった。

 和歌山県有田市出身。小学3年のころ、親類宅の工事現場で出た貝の化石を父にもらい、化石に魅せられた。小6のときに自分で初めて発見した動物化石は、この白木海岸の貝の化石だった。

 その後、智弁和歌山中・高時代は、毎週末に自転車を走らせて地元周辺に化石探しに出かけた。東北大学に進学後は古生物学を学び、京都大学大学院の博士論文のテーマも有田川地域の化石に関するものだった。このとき、有田川町で大型の海生爬虫(はちゅう)類、モササウルスの化石を見つけたこともある。

 専門はアンモナイトの研究。だが、子どものころから好きな恐竜が地元でどんな暮らしをしていたのかを明らかにできないかと、思い続けていた。

 全国各地の地層をめぐって探…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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