抜井規泰
漫画家秋本治さんの人気作「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)の舞台となった亀有地区を盛り上げようと、東京都葛飾区は「こち亀」の世界を紹介する観光施設の建設を決めた。新年度予算案に基本設計費として8900万円を計上した。2024年度の開館をめざす。
「寅さん記念館」に続く、ファンの聖地に
葛飾区では1997年、映画「男はつらいよ」の舞台となった柴又に「寅さん記念館」をオープン。山田洋次監督の全面協力で、映画で使われただんご屋「くるまや」の撮影セットを移築するなどし、ファンの聖地となっている。
こち亀でも、主人公の両津勘吉や中川、麗子らの銅像がJR亀有駅など各所に建てられたり、キャラクターマンホールが設置されたりし、ファンの人気スポットとなっている。
「寅さん記念館のような聖地を、こち亀でも」というファンの声も多く、「マンホールも見に来ていただけるのだから」(青木克徳区長)と、観光施設の建設を決めた。場所は「亀有」という地名にこだわった。JR亀有駅から歩いて数分にある約193平方メートルの土地(同区亀有3丁目)を賃借する予定という。
展示内容は未定だが、青木区長は「秋本先生にも相談し、作品の世界に入り込めるような施設にしたい」と意気込む。原画の展示なども検討している。(抜井規泰)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル