子どもたちの話し合いが社会を変える? ドキュメンタリー映画「こどもかいぎ」(2022年、豪田トモ監督)の自主上映会が全国各地で開かれている。16日には、日本保育協会青年部が福岡市で開き、上映後には、豪田監督がこどもかいぎとは何かや意義、映画に込めた思いなどについて語った。
「今からこどもかいぎを始めたいと思います」
進行役の先生が、5、6人の園児と一緒に輪になり、号令をかける。
「よろしくお願いします」。おじぎをして、さあ会議開始。
映画の一場面だ。こどもかいぎのテーマは様々。自由に話していい。先生は、子どもたちが話しやすいようにする進行役に徹する。
先生を諭すようにチャキチャキ話す子がいると思えば、じっと座っていられずダラダラ寝転ぶ子の姿も。ほかにも、友達に話をさえぎられて怒る子、自分の思いをかたくなに口にしない子もいる。
これは会議なのか? 大人なら思わずにはいられない。
この映画は、東京近郊のとある保育園での「こどもかいぎ」の取り組みを、2018年春から1年かけて撮影。対話を通して成長する子どもたちの姿をとらえた。
豪田監督は上映会後の講演会で、全国から集まった保育士らを前に、こどもかいぎをすることで、想像力や語彙(ごい)力が高まるだけではなく、他人の意見や多様性を尊重するようになり、虐待や自殺など社会問題の解決にもつながると説明。こどもかいぎを試してみたいかと尋ねると、多くの参加者から手が挙がった。
一方で、豪田監督は「(撮影開始から)1カ月たっても、3カ月たっても、夏になってもいっこうに対話活動は行われない。絶対映画にならないと思っていた」と撮影の苦労話を明かした。「やっぱり子どもは話せないよね。聞けないよね。じっとしてらんないよね」とあきらめかけたという。
だが、「ここであきらめたら…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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