東京・池袋で昨年4月に高齢者の車が暴走して12人が死傷した事故で、遺族の松永拓也さん(33)が19日、現場を訪れた。「こんな思い、僕で最後にしたい。活動を続けるから見守っててね」。発生から1年となったこの日、「天国の最愛の妻子」に改めて誓った。
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妻の真菜さん(当時31)、長女の莉子(りこ)ちゃん(同3)が事故に巻き込まれた交差点には、色とりどりの花々やぬいぐるみが手向けられていた。午後0時20分すぎ、松永さんは胸の前でそっと手を合わせた。「1年前のこの時刻に2人の命がなくなったことがすごく現実的に感じられた」。涙が止まらなかった。
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19日に日付が替わった瞬間から様々な感情が押し寄せた。「どうにもならないとわかっているし、考えないようにしていたけど……。そばにいてほしかったな、とか考えて逃れられなくなって」。うまく自分をコントロールできず、寝付けなかったという。
事故防止に取り組む「原点」に立って
あの日。警察官からの一報で病院に向かった。30代女性と3歳ぐらいの女児が心肺停止――。スマートフォンで読んだニュースに、全身が震えるのがわかった。名前を呼びかけ、握りしめた2人の手は、傷だらけで冷たくなっていた。「いっそのこと自分も死んだ方がまし」と思った。
「運転に不安がある人は運転し…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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