中沢滋人、長谷川潤
夢に出てきた息子は、いつもと変わらぬ笑顔だった。いとおしかった。忘れたくない。
そう思った。
北海道十勝地方の男性(50)は、夢で見た内容を緑色のA5判ノートに記録している。登場するのは、7歳になる息子と、別れた妻だ。
半年前の4月23日、2人は北海道・知床半島沖で沈没した観光船「KAZUⅠ(カズワン)」に乗船していた。2人の行方はいまもわかっていない。
初めて、夢の内容を記したのは8月22日だった。
「○○(息子の名前)の夢を見た。クワガタにはさまれてたすけてあげた夢だった」
ノートに1行半。覚えている内容を書きつづった。
翌23日、今度は元妻の夢を記した。
「△△(元妻の名前)の夢を…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment