聞き手・高浜行人
手相占いや怪談語りなどで人気の芸人、島田秀平さん(45)には、大切にしている1冊の古いノートがあります。書かれているのは、高校2年の時に亡くなった父の言葉。芸人としての挫折から、引退まで考えた島田さんを救ったメッセージとは。父との思い出を聞きました。
◇
いつも人のために動き回っている人でした。長野市役所で建設や道路などの担当をしていて、大雨で夜通し対応したり、1998年の長野五輪の誘致活動を頑張ったり。兼業農家で果物や野菜もつくっていたんですが、周囲に「取りに来い」と言ってあげちゃうんです。取りに来る人がいなくなると、わざわざ自分から配りに行っていました。
姉2人と僕の3人に、愛情深く接してくれました。夕食の時にニュースを解説してくれたり、庭にサッカーゴールを手作りしてくれたり。子どもの相手が大好きな人でしたね。
自宅の和室、父を背負ったわけ
僕が高校2年の時、父がおな…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル