京都鉄道博物館(京都市)が、木目調の内装など昭和の雰囲気が色濃く漂う食堂車の車内を、4月中の土曜休日に限り、特別に公開する。
拡大する京都鉄道博物館に展示されている食堂車「スシ28」=同館提供
戦前生まれの車両で、もとは車両の大部分を占める食堂車のほか、一部が座席車だった。かつて大阪と青森を結んだ急行「日本海」などで活躍。その後、交通科学博物館で展示されるにあたり、全車が食堂車に改造された。同館では館内の食堂としても使われた。
改造後の形式は「スシ28」。車両の重さを表す「ス」と食堂車の「シ」が合わさった。ちなみに車内でにぎりずしを振る舞う食堂車は、1964年の新幹線開業前、東京~大阪間を走る急行列車に登場したことがある。
拡大する木目調の内装や照明に昭和の雰囲気が残る、食堂車「スシ28」の車内=京都鉄道博物館提供
スシ28は、まさに食堂車にうってつけの形式名だが、「残念ながら、すしを出したことはありません。でも、氷の冷気で食品を冷やした『氷冷蔵庫』など、昭和初期の旧型客車の内部をじっくり観察してみては」と担当者。(河原田慎一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル