「すべて失った」が「命救われた」に 甚大被害の台風15号から1年

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小山裕一 田中美保

 昨年9月の台風15号で、静岡県内に甚大な被害が出てから23日で1年。土砂などが建物内に流れ込んで休業を余儀なくされた油山(ゆやま)温泉(静岡市葵区)の二つの旅館はクラウドファンディング(CF)などで資金を集め、営業再開に向けて準備を進めている。

 葵区の中心部から北へ約10キロ。旅館「油山苑」では床上浸水した厨房(ちゅうぼう)の改修工事が進む。11月ごろから飲食の営業を、年明けにも宿泊客の受け入れを再開する予定だ。「以前のように、家庭的なおもてなしをしたい」。経営者の大塚祐史さん(62)はほっとした表情を見せた。

 被災当時、水泳大会に参加する高校生ら26人が宿泊していた。旅館前を流れる油山川が氾濫(はんらん)し、1階の床上まで浸水し、建物内に土砂が20センチほど積もった。

 土砂の撤去などが済んだ5月…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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