2010年7月、自身のがん闘病の経験から、その撲滅を目指して出馬し当選、会見では「子宮頸がん撲滅のためにすべての女性の命を守るのが私の使命だと思っている」と涙を浮かべ、言葉を詰まらせた自民党の三原じゅん子参議院議員。 【映像】“ネットと誹謗中傷“自民党どう対策? 与党PT座長 三原じゅん子議員に聞く あれから10年、現在2期目の三原議員は、厚労問題を中心に数々の議連で役職を持ち、党の女性局長も4期目を数える。国会質疑でも存在感を示し、去年、安倍総理への問責決議案の反対討論では「野党の皆さん、はっきり言ってもう、うんざりだ。民主党政権の負の遺産の尻ぬぐいをしてきた安倍総理に感謝こそすれ問責決議案を提出するなど全くの常識外れ。愚か者の所業との誹りは免れない。恥を知りなさい!」と壇上で述べる姿が話題を呼んだ。
前回の自民党総裁選でも安倍総理を支持した三原議員は、「これだけ長い期間にわたって総理をされたということは、国民の皆さまにとっても信頼できる、リーダーシップを持っている、カリスマ性を持っている総理だということの証明ではないか。ただ、私も総理の体調が心配になってきた。コロナのことがあったり、お疲れなのは当然だ。国会の質疑についても、海外の首脳は30時間、40時間くらいしか出ないところ、日本の総理は270時間。忙しさの桁が違う」と話す。 また、緊張が高まる尖閣諸島問題について、毅然とした態度で対応すべきだと主張。稲田朋美議員らとともに調査や海底資源の開発を進める勉強会「尖閣諸島の調査・開発を進める会」に参加、次の国会での議員立法を目指す方針だ。
三原氏は「みなさんが報道もしなくなってしまったくらい、毎日のように来ている。しかし、いつまで黙っているのか。“遺憾だ”とは言っているが、我が国の領土だ。考えることは一つではないだろうか。やはり守っていくということだ。実効支配ということも関わってくると思う」とした。
ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「いかに三原さんが保守なのか、ということを印象付けようという番組構成になっているが(笑)、それは違うと思う」と指摘する。「最近では稲田さんが選択式夫婦別姓に対して理解を示しているし、リフレ政策や移民受け入れ、女性の働き方改革など、安倍政権のやっていることは世界的に見ればリベラルの政策そのものだ。確かに自民党も見た目は保守だし、三原さんも含め自民党の議員は保守寄りの発言をされているが、実際にやっていることはリベラル政策で、ゴリゴリの保守政策などは何もやっていないという意見もある。20代の若者などへのアンケート調査を見ると、共産党や立憲民主党が保守で、自民党がリベラルだと思っている人も多いというものもある」。 三原氏は「真面目な話、私は右を向いて、すごく右に行って、一周回って戻ってきちゃったんじゃないか、という感じがする。政策によってももちろん違うが、右に行き過ぎると、グルっと回って左のことを考える。むしろ何が右で、何が左なのかが分からなくなってきてしまう。何が保守かというのは難しいが、ただただ愛国心を持って、”我が国を守る”というだけだ。それで私はブレずに10年間やってきたが、自民党には色々な考えの方がたくさんいらっしゃる。それが自民党だとも思う。むしろ、全部やらなければ自民党はダメだと思うし、それが自民党の役割だと最近は思う」とした。 佐々木氏は「自民党は昔からリアリズムでやってきていて、55年体制だった頃から社会民主主義的な政策を打ってきた。つまり、いわゆる左派がやるべきことを自民党が取り込んできたという歴史があるわけだ。三原さんがおっしゃったように、やるべきことをやってきたらリベラルになっていたのかもしれないし、もはや右・左で議論する時代でもなくなっているということだと思う」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース