「よい子のみなさんへ コロナウィルスがいなくなるまでは、だいがくにはあそびにこないでね」。名古屋市立大学の通用門にあった貼り紙が先日、ネット上で注目を集めました。いったい誰が何のために貼ったのでしょうか?
今月1日朝まで貼り紙があったのは、滝子キャンパス(名古屋市瑞穂区)の通用門4カ所。そこにはウイルスのイラストと一緒に「よい子のみなさんへ コロナウィルスがいなくなるまでは、だいがくにはあそびにこないでね」と書かれていました。
5月中旬、この貼り紙がツイッターで紹介されると、大学生に向けて貼られたものとして受け取った人たちからは「何歳だと思ってるの」「大学生って大学に遊びに来るものなのですね」といったコメントが寄せられました。
名古屋市立大学では5月末まで、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学生に対してキャンパスへの立ち入りをできるだけ避けるよう要請。学外からの来訪者についても事前に許可を得た人に制限してきました。そのことに関連して大学側が制作して貼ったそうです。
狙いについて、企画広報課の担当者は「大学キャンパスに立ち入られるお子様に向けたものです」と説明します。なぜ子ども向けに作る必要があったのか? その点については「これまで地元の方々との交流に力を入れてきた背景があるからなんです」とのこと。
住民と協働して滝子キャンパス内で野菜を栽培し、収穫した野菜を大学祭や地域の給食会に提供したり、瑞穂区役所と連携して小中学生を対象にキャンパス内で科学実験教室を実施したり。
こうした活動を通じて子どもたちが出入りする機会があっただけに、小学校の休校期間中もキャンパス内で児童たちの姿をちらほら見掛けることがあったそうで、貼り紙をしたといいます。
話題になったことについて、担当者はこう話します。「特別なことをしたつもりはなかったので、驚いているというのが正直なところです。教育、研究、地域貢献活動を通して、名古屋市立大学が多くの方に愛される大学になっていけるよう、教職員一同努力してまいります」(若松真平)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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