「どうする家康」今度はどうする? 家康生誕地が狙う脱「トラウマ」

 戦国の乱世を生き抜いた徳川家康の生涯を描くNHKの大河ドラマ「どうする家康」。8日からの放映にあわせ、家康ゆかりの地が観光需要の取り込みに動いている。家康生誕地の愛知県岡崎市は専従の担当部署を設置。家康効果に期待するが、過去に徳川家を描いた大河で「苦戦」を喫した歴史もあり、今回は背水の陣で臨む。

 「来年は岡崎の『観光元年』。その幸先のいい第一歩を歩むことになりました」。昨年12月、岡崎市の中根康浩市長は会見で顔をほころばせた。

松本潤さん参加のパブリックビューイングに応募殺到

 大河の初回放送時の8日、家康を演じる「嵐」の松本潤さんらが参加し、市が主催するパブリックビューイングを開く。定員900人に対し、応募は17万6593人分。抽選倍率約196倍という人気ぶりで、早くも「大河効果」を実感した格好だ。

 徳川の歴代将軍の位牌(いはい)がある大樹寺をはじめ、市内は家康とゆかりが深い名所旧跡が多い。山岡荘八の小説が原作の大河ドラマ「徳川家康」が1983年に放映された際は、岡崎市に団体客が押し寄せ、大渋滞が連日発生したとの「前例」もある。

 市は2021年に「『どうする家康』活用推進室」を新設。さらに専従職員6人を置く「推進課」に格上げした。放映時にゆかりの地に開設される大河ドラマ館を開設。岡崎城の内部もリニューアル工事中で、映像と拡張現実(AR)で城下町の様子を追体験できるコーナーを設ける。

岡崎市が抱く「23年前のトラウマ」

 16年の「真田丸」では、長野県上田市の大河ドラマ館の入館者が100万人を突破。22年の「鎌倉殿の13人」では、鎌倉市観光協会などは神奈川県内への経済波及効果を約307億円と算出するなど、大河への期待は大きい。「どうする家康」でも、名古屋観光コンベンションビューローなどが愛知県内への経済波及効果を約393億円と算出している。

 ただ、「大河効果」は作品内…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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