4日朝、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、北海道内各地ではスマートフォンの緊急通報や防災無線のサイレンの音が鳴り響いた。ミサイルは青森県付近の日本上空を通過し、太平洋上に落下。道内で被害は確認されなかったが、道庁では緊急会議が開かれ、各地では不安が広がった。
北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過する形となったのは、2017年9月15日以来5年ぶり。5年前は北海道上空を通過し襟裳岬(えりも町)の東約2200キロの太平洋上に落下した。今回は青森上空を通過し、日本列島から東約3千キロの太平洋上に落下した。
ミサイル発射を受け、全国瞬時警報システム(Jアラート)も5年ぶりに発出された。同システムはミサイルが日本の領土や領海を通過したり落下したりする可能性がある場合に国の情報を瞬時に伝達する。今回は北海道、青森県、東京都島嶼(とうしょ)部に発出され、北海道内では、午前7時27分ごろ、一斉にスマホなどの警告音が鳴り響いた。スマホには「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、または地下に避難してください」というメッセージが流れた。
さらに同42分には「ミサイル通過。ミサイル通過。7時29分頃、太平洋へ通過したものとみられます」などのメッセージが流れた。
セリ場に鳴り響く警告音
太平洋側に近い帯広市中心部では、Jアラートの発出直後にサイレンが響き、防災無線で建物への避難などを呼びかけるアナウンスが流れた。根室市の根室漁協では、サケやウニの水揚げ作業の最中で、セリ場の漁業関係者らのスマホが一斉に鳴り響いた。
第1管区海上保安本部(小樽市)は午前7時35分、船舶に対して無線やインターネットを通じ、防衛省からの情報として「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された」とする「地域航行警報」を出した。同55分には「弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられる」とする続報を出した。午後5時20分の第3報では落下地点を知らせた
道東では秋サケ漁が旬を迎えている。白糠漁協(白糠町)の藤田正明総務部長は「うちは沿岸で操業している漁船ばかりだが、どこに落ちるか事前にわかるわけではなく避けることなどできない。日本を飛び越えていくミサイル発射が多くなりはしないか、危機感を感じる」と話した。
道南ではマグロはえ縄漁など…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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