「なぜこの場所」勘だった取り締まり 危険交差点探すシステムの限界

 「減らすための特効薬があれば、すぐに手を打ってましたよ」

 愛知で交通事故の死者数が多いのはなぜですか、という取材班の率直な質問に、愛知県庁の県民安全課の担当者は困惑した口調で答えた。

 428人、435人、407人……。愛知県は2003年から、16年連続で「交通事故死者数全国ワースト1」という、不名誉な記録を更新し続けた。担当者は「あの手この手で対策を打ったが、事故の要因の特定は難しく、どんな対策をすべきか相当悩んでいた」と振り返る。

信号がないような小さな交差点でも、そこで起きた事故を集計・分析して再発防止につなげる試みはないのか。取材班はある県警の取り組みに行き当たりましたが――

 なぜ、愛知では他県と比べて死亡事故が多いのか。

信号で止まると危ない?

 特定は難しい、と繰り返しつつ、県の担当者は「道路政策の歴史」と「運転マナー」の二つを挙げる。

 トヨタ自動車のおひざ元で製…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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