「なんやこの街!」 夢を再び見せてくれた国への恩返し ベトナムくん

撮影で使うカメラを手に、大阪・ミナミの戎橋に立つベトナムくん。動画のオープニングは戎橋で撮ることが多いという=2021年7月29日午後5時1分、大阪市中央区、添田樹紀撮影

 関西ゆかりのインフルエンサーはどんな人? どんなことを考えて投稿しているの? 最近、思っていることは? そんな、こんなを、今回は人気ユーチューバーのベトナムくんに、お聞きしました。

 ベトナムのヒット曲のカバーや、ベトナムに関する街頭インタビューをユーチューブで配信している。27万人(取材時)いるチャンネル登録者のうち、9割超がベトナム人だ。

 活動拠点は大阪市内。ベトナム人の視聴者を意識し、動画の内容すべてにベトナム語字幕をつける。

インスタントフォーを食べる早さを競争する動画のサムネイル=ベトナムくん提供

 独特の香りが特徴のベトナムの調味料「マムトム」のにおいを日本人に嗅いでもらったり、バドミントンのシャトルのような羽根を蹴り合うスポーツ「ダーカウ」をしてみたり。大阪・ミナミの繁華街で道行く人にベトナムの人気歌手のミュージックビデオ(MV)を見せる動画は、100万回以上再生された。

 「納豆を食べている外国人の反応が見てみたい、それと同じような心理なのかも」と笑う。

 大阪府四條畷市出身。大学生のころ始めた歌手活動を卒業後も続け、アルバイトをしながら路上やライブハウスでギターを片手に歌い続けた。「大好きなエンタメで食べていくことに挑戦したかった。親には猛反対されましたけどね」

 なかなか芽が出ず焦り始めた2017年、ユーチューブの活用法を知った。「バズれば色んな人に見てもらえる!」。ただ、ひとと同じことをしても埋もれるだけ、と頭を巡らせた。

ベトナムの歌を日本語でカバーしている動画のサムネイル=ベトナムくん提供

 浮かんだキーワードは「ベト…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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