高齢者だけが登録できることを売りにした派遣会社が東京都内にある。その名も「高齢社」。フルタイムに近い形で働くことに二の足を踏む高齢者もいる中、一つの求人を複数人でシェアしているのも特徴だ。ほどよい働き方は、充実感にもつながっている。
港区の東京ガス本社内にあるコンビニ。平日の午前9時すぎ、社員らが長い列をつくる中、高齢社から派遣された仲田加代子さん(72)が素早くレジを操作していた。「前職でパソコンも接客も得意だったから、この仕事にも自信があるんです」と胸を張る。
週4回、朝7時から休憩を挟んで約8時間働く。時給は都の最低賃金より2割ほど高く、10万~15万円ほどの月収は、趣味の社交ダンスのレッスン代や、孫のおもちゃ代などに充てる。「体を壊さない範囲で働き、生活を少し豊かにしたい」。そんな仲田さんの希望に合った仕事だという。
高齢社は東ガスに勤めていた計15人が集まり、2000年に設立された。
ユニークな会社名なのは、創業…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル