「はぐれたのかも」シカ1頭、京都・鴨川付近に連日出没

富永鈴香

 京都市内を流れる鴨川などで、野生のシカの目撃が相次いでいる。11日午前7時すぎには、鴨川の上流の高野川の御蔭橋付近に1頭が現れた。

 ジョギングや通勤の人々が行き交うなか、シカは中州で草を食べたり、川を渡ったり。市民の連絡を受けた交番の警察官2人も様子を見守った。散歩中の会社員、歌川次朗さん(41)は「ここまで下流で見かけるのは初めて」と話した。

 さらに下流でも目撃されている。市によると、9日午前10時半ごろ、鴨川の御池大橋付近で1頭が出現。日没までに賀茂大橋付近まで北上した。2年前にも市街地付近の鴨川で姿を見せたことがあるという。

 京都市動物園の広報担当米田弘樹さん(39)は「テレビのニュースで見たところ、メスの子ジカだ。シカは数年に一度、食べ物が少ない時期に餌を求めて街中に来ることがある。基本は群れで行動するので、はぐれたのかも」と話した。

 2015年度に調査をした府農村振興課によると、府内のシカは推定約9万1千頭。農業被害や車との衝突事故はあるが、人に直接危害を加えることは少ないという。担当者は、シカに刺激を与えないよう注意を呼びかけている。(富永鈴香)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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