18歳以下を対象とする10万円相当の給付で自民、公明両党が10日、「親の年収が960万円以上の子どもを対象から除く」と合意した。コロナ禍で苦しむ人は救われるのか。この年齢や年収で区切る理由は。歓迎の声が上がる一方で、複雑な思いを抱く人もいる。
「半額はクーポン」に疑問の声
「30万円あれば2~3カ月は生きていける」。宮崎県都城市の主婦(39)は言う。中学3年と1年、小学5年の3人兄弟をひとりで育てている。
女性は営業職だったが体調を崩して休職し、10月末で退職した。低所得のひとり親向けの児童扶養手当は受け取っているが、貯金はほぼ底をついた。給付は助かると思う一方で、腑(ふ)に落ちない思いもある。「私以外にも困っている人はたくさんいると思う」
半額はクーポンという方式も疑問だ。衆院選期間中から「10万円」という訴えを聞き、子どもに何を買ってあげようかと思いながら、今後のために多くは貯金するつもりだった。「クーポンならどの店で使えるのか、いつまで使えるのかもわからない」。有効期限があれば、小5の三男が中学で使うための自転車を早めに買おうかと悩んでいる。
新潟県のシングルマザーの女性(41)は、所得制限の年収が疑問だ。
「スピードが必要」「見捨てるのはいつものこと」「助けたいのは誰なのか」。子ども食堂の代表が、無職で独身の女性が、当事者とされる18歳が、「10万円」への切実な思いを語ります。
実家のローンを払いながら…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル