「まさか弾出るとは」元特捜班長語る 工藤会トップ公判

 殺人罪などで起訴された指定暴力団・工藤会トップの総裁野村悟(73)とナンバー2の会長田上不美夫(63)の両被告の第17回公判が17日、福岡地裁であった。1998年の元漁協組合長射殺事件の審理が続き、福岡県警の元特捜班長が、検察側の証人として証言した。

 元班長は2003年6月、元組合長を射殺した実行役の内妻方だった家を捜索し、玄関の壁の内側から弾丸1発を発見した。これについて「まさか弾が出るとは思っていなかったので、驚いた」と振り返った。

 この弾丸は銃の暴発で発射されたもので、銃の発射時につく傷「線条痕」が別の弾丸と一致するかどうか比べるため、県警の科学捜査研究所に鑑定を依頼。その結果、元組合長の体内に残っていた弾丸と同じ拳銃から発射されたと認定された。

 一方、弁護側は、弾丸を鑑定に出したり、保管したりする際の手続きを元班長に確認。県警が弾丸を鑑定に出す際、保管する福岡地検から借りたとする「借用書」はあるものの、返却時の「受領書」が見当たらないと指摘した。元班長は「記憶が欠落している」と述べた。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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