【動画】北海道東部地域の標茶町と厚岸町では、牛を襲い続ける「OSO18」が猛威をふるう=古畑航希
一頭のヒグマが、今年もその姿を現した。牛を襲い続ける通称「OSO18(オソ)」。被害のあった北海道東部を訪ね回ると、オソが捕まらない背景が見えてきた。
牛を襲い続けるヒグマ「OSO18」。数年にわたって被害が出続けているのに、なぜ捕獲されず、実像すらつかみきれないのか。被害を受けた酪農家の話とともに、記事後半では専門家の見立てを詳しく載せています。
「むこうも生き物だから、しょうがないんだけどな」
標茶町上茶安別で酪農を営む男性(72)はそう言うと、悲しそうな表情を見せた。男性が牛を預ける牧場では6月24日午前9時過ぎ、放牧中の乳牛1頭が死んでいるのが見つかった。オソによる今年初めての被害だった。
これまでも、牧場でクマの姿や足跡を何度も目にしてきた。「うちらはヒグマと共存できてきた」。そんな自負があるだけに、被害を受けて複雑な思いを抱える。
標茶町と隣接する厚岸町の両町では、オソによる被害がこれまで66件確認された。死んだ牛は32頭にのぼり、畜産被害だけでも約2千万円を超える。
始まりは2019年7月16日。標茶町オソツベツ地区で、放牧中の牛が襲われ死んでいるのが発見されたことだ。8月に入ると、数日おきに牛が襲われた。
牛襲うヒグマ「聞いてことがない」
被害にあった牛は、9月18…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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