いま子どもたちは:学校でともに成長【中】
昨年11月、記者が取材で通っていた新潟市立浜浦小学校の5年2組に車座ができた。学活の時間だ。こんな話し合いが始まった。
授業に入る時におしゃべりをやめるには?
友達の注意をどう聞く?
「オンオフの切り替えができてない」「自分のことしか考えてない」。一人一人の発言を、担任教諭の山下信孝先生(47)が黒板に書いていく。授業の終わりには子どもから「相手のことをしっかり考えよう」と提案があった。
話し合いのきっかけは「注意したら言い返された」という中身の投書だった。夏休み明けに一部の子たちが思いつき、紙を折って作った「もやもやボックス」に入っていた。
発案者の一人、ユリナさん(11)は、自分も含めクラスが時々騒がしくなることや、一人だけの子がいることが気になっていた。「そういうのが続くと、自分もいやになる」。面と向かって言いにくいことも伝え合ってクラスを良くしたいと、周りの子と考えた。
「もやもやボックス」話し合う契機に
ユリナさんは活発で物おじしない性格だ。昼休みはいつも体育館で友達と鬼ごっこや縄跳びをして遊んでいる。楽しいことに夢中で、4年生まではクラスのことまであまり考えてこなかった。
変わってきたのは5年生になっ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル