鈴木智之
107人が死亡、562人が負傷したJR宝塚線(福知山線)の脱線事故から25日で16年になる。24日夜、兵庫県尼崎市の事故現場の慰霊施設・祈りの杜(もり)で、犠牲者をしのぶ「追悼のあかり」があった。
遺族らが約600本のろうそくにともしたあかりで、事故の起きた日付と「わすれない」の文字が浮かび上がった。
義弟を亡くした上田誠さん(54)=大阪府八尾市=は「記憶が風化して、また同じような事故につながることが一番つらい。ろうそくに火がともった瞬間、行事を絶やさなくてよかったと実感した」と話した。
25日に予定されていたJR西日本主催の追悼慰霊式は新型コロナウイルスの影響で2年連続中止に。祈りの杜に祭壇や献花台を設け、遺族、負傷者らは入場できる。事故発生時刻の現地の様子は遺族、負傷者らにオンライン中継する。(鈴木智之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル