長谷川潤
「わたしたちは、忘れません」。公表された追悼式の仮称には、そんな言葉が添えられていた。知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で、発生から1年となる4月23日、事故が起きた北海道斜里町で追悼式が開かれる。その仮称に込めた町職員たちの思いとは。
式の仮称は「令和4年4月23日知床遊覧船事故被害者追悼式~わたしたちは、忘れません」。町のほか、地元漁協、観光協会などでつくる追悼式実行委員会が主催する。費用は、事故後に全国から寄せられた寄付金の一部を充てる。
「わたしたちは、忘れません」という文言は、式を構想していく過程で、自分たちの気持ちを確認するために付け加えたという。
そうした趣旨に合わせて、式は2部で構成。1部で事故の犠牲者を追悼し、2部で再発防止に向けて安全を考える場にする予定だ。事故1年を単なる節目ではなく、風化を防ぎ、原因究明や再発防止を徹底する契機にしたいという。(長谷川潤)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル