「ローンチ」「コンセンサス」……。ビジネス界などでカタカナ語があふれ、社会にも染み出しています。なかには日本語でいいのではと思う用語も。なぜ、こうもわかりづらいカタカナ語が使われるのか。社会言語学者の井上逸兵・慶応大教授に聞きました。
ビジネスの世界では、たしかにカタカナ語がよく使われていますね。近年は欧米流のビジネスの手法を勉強する人が増え、ビジネス書も英語などの翻訳が多い。それでカタカナ語が増えているのではないかと思います。コンピューター業界のように日々進歩している業界では、日本語ではどういう意味か、なんと言えばいいかと考えている暇がないという側面もあります。
言葉には、情報伝達のほかに、その言葉を使うことで「自分は何者なのか」を示す機能があります。ビジネスの世界で使われるカタカナ語は、後者の機能を果たしているのではないでしょうか。
つまり、顧客や同僚・上司に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル