調べる力を競う「第23回図書館を使った調べる学習コンクール」(図書館振興財団主催)に、兵庫県姫路市立書写中学校1年の藤本純輝(あつき)さん(12)と、弟で市立曽左小学校4年生の悠生(ゆうせい)さん(10)の作品が応募11万6554点から優秀賞に選ばれた。1日に市内で表彰式があった。
作品は「姫路の人々に愛されるイカナゴとは?」。副題は「姫路の郷土料理『イカナゴのくぎ煮』を守るには」とした。イカナゴの漁獲量が瀬戸内海で減る理由を調べ、写真を交えて紹介した。A4判の冊子52ページにまとめた。
2人は2年前の秋、テレビでイカナゴの漁獲量が減っていると知った。イカナゴのくぎ煮が姫路市民に親しまれていると聞き、興味をもったという。
市内の図書館に10回以上通って海洋生物に関する本を10冊ほど読み、市の担当職員にインタビューした。
2人は当初、海が汚染されたのが、漁獲量が減った理由だと予想していたが、調べるうち、「海がきれいになりすぎで、プランクトンが減った」のが理由らしいと知った。純輝さんは「本当に驚きました」。
作品では、イカナゴ減少の要因を、①海が浄化されすぎた②水温が40年前に比べて高い③魚の取りすぎ、とまとめ、「下水処理のやり方を見直す」などと提案した。
純輝さんは「調べたことを知ってもらい、みんなに喜んでもらうのは、うれしい」、悠生さんも「分からなかったことが分かるのが楽しい」と笑顔で話した。(直井政夫)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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