「『オール沖縄』対自公政権」。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐって生まれた沖縄独特の対立構図は、辺野古移設が問われるか否かにかかわらず、10年近く各種選挙で続いてきた。23日投開票された那覇市長選は、前副市長の知念覚氏(59)が、この構図とは距離を置くことでたぐり寄せた勝利といえる。
知念氏は、保守や経済界の一部と革新勢力をまとめてオール沖縄を立ち上げた故・翁長雄志前知事が、自民系だった市長時代に、秘書広報課長などを務めた元側近。故翁長氏の後継市長となった城間幹子市政では8年近く副市長だった。市長選では、自民党と、公明党県本部の推薦を受けた。
これに対し、故翁長氏の次男で前県議の翁長雄治氏(35)はオール沖縄の支援を受け、玉城デニー知事が選挙対策本部長を務めた。基本的な構図は、従来と変わらない。
しかし、ここに一石を投じたのが城間市長だ。
オール沖縄に支えられ2期8…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル