小さな背中にピカピカのランドセルを背負った新1年生たちが目につく春。でも、京都や滋賀では少し違った姿が通学時に見られる。「健康と安全」を願う大人たちの思いが詰まったリュックが、今日も子どもたちを守っている。
「おはようございます」 4月中旬、京都府長岡京市の市立長岡第三小学校。子どもたちが元気に登校してきた。みんな背負っているのが「ランリック」だ。
4月まで放送されたNHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でも登場した。
京都編で主人公の一人、ひなたの小学生時代の部屋にランリックが映った。すると、SNSで「懐かしい」「京都の子や」などと注目された。
開発したのは京都府向日市の学生衣料店「マルヤス」。
1967年、長岡第三小学校の初代校長清水甚一さんが、マルヤスの社長鈴木正造さん(故人)にランドセルに代わる通学用カバンの開発を相談した。
正造さんが書いたとみられる資料「ランリック(ランドセル兼リュックサック)の起源について」がある。清水校長が保護者から受けた、ある相談が記されている。
通学用カバンをつくると決めた当時社長の正造さん。そこには、子どもを思う気持ちが込められていました。記事後半で紹介します。
「私の家は貧しいから子ども…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル