クルーズ船の乗客らも含めた新型コロナウイルスの国内の感染者が29日、累計で10万人を超えた。「Go To」キャンペーンなどで街はにぎわいを取り戻しつつあるが、感染リスクは残ったままだ。周囲の厳しい視線や後遺症が、感染した人たちを苦しめている。
内定式から戻ると熱が
10月2日の深夜、大学4年生の20代女性は兵庫県の自宅に帰り、いつものように体温を測ると「37・2度」あった。この日は関東地方にある企業で内定式に出席し、帰ってきたところだった。普段から、体温は37度を超えることもある。「少し、疲れているのかも」。感染すると味や匂いを感じなくなるケースがあると聞いていたので、念のため芋の甘露煮を食べてみたが、問題なかった。翌朝には、すっかり熱も下がっていた。
だが、その4日後。バイト先の焼き鳥屋で、常連客が中華料理を差し入れてくれた。鼻を近づけても、まったく匂いがしない。「気のせいにできないのかな」。思わず、そう祈った。
家に帰った後もマスクを着け、持ち帰ったまかないの焼き鳥を自室で食べてみた。やっぱりなんの味も匂いもしない。スマートフォンで調べると、同じような症状の感染者の話が目に入った。我慢できず、「ごめんなさい、コロナかもしれない」と泣きじゃくりながら母に打ち明けた。
病院でPCR検査をした結果、…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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