卓越した技能の持ち主に贈られる「現代の名工」に、福岡県内から今年3人が選ばれた。このうち、バーテンダーの倉吉浩二さん(63)=筑紫野市=は、この道45年。一杯のカクテルに精魂を込める思いを聞いた。
バーテンダーの腕を競う様々な大会で優勝を重ねてきた。シェーカーを振る時間を長くし、全身を使ってひねりを加える。独自の手法で仕上げるカクテルは、グラスに注がれた後も気泡が冷たさを保ち、味の厚みが損なわれない「絶品の味」と評価されてきた。
福岡県瀬高町(現みやま市)生まれ。スナックを経営する9歳上の兄の影響で酒を扱う仕事に興味を持ち、18歳の時、ホテルニューオータニ博多(福岡市中央区)のレストランでウェーターとして働き始め、やがてバーテンダーの道へ。
腕を磨き、23歳で全国のバ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル