自転車と一緒に電車に乗ることができる専用列車を近鉄が3月から名古屋・大阪―賢島(三重県志摩市)で不定期で走らせる。無料試乗会も開く。人気の伊勢志摩地方でのサイクリングを楽しんでもらおうと企画した。
「サイクルトレイン―KettA(ケッタ)―」は通常、団体旅行などで使っている観光列車「つどい」の車両を利用。3両編成のうち1両に、自転車をそのまま固定できる器具を設置して23台を収容する。
3月から5月末までに名古屋・大阪上本町―賢島で5、6回の運行を計画している。料金は未定。
初回の3月4、5日は無料の試乗会とし、名古屋―賢島を1往復する。自転車は23台までで定員は50人。自転車を分解して輪行袋に入れて乗り込むこともできる。自転車ごと入る場合は近鉄名古屋駅の正面改札口から入る。応募者多数の場合は抽選。
近鉄は昨年9月から、鳥羽・志摩線(土日祝日は山田線も)で、普通列車の1両だけ自転車ごと乗れるサイクルトレインを運行している。
サイクルトレインをめぐっては、地方の中小鉄道が相次いで導入。近年はサイクリング熱の高まりから、西武鉄道が多摩川線(東京)や西鉄(福岡)が特急で始めるなど大手私鉄にも広がっている。
近鉄での利用状況は昨年9月が114台、翌10月は94台と順調に推移している。今回のKettAの運行は、大都市のサイクリング愛好家にも乗ってもらい、鉄道の利用客を増やすのが目的だ。志摩市から助成も受けている。
詳しくは、近鉄のウェブサイトへ。3月4日は午前11時から、賢島駅に到着したKettAを迎えるお披露目イベントも開かれる。
東海地方では方言で自転車を「ケッタ」「ケッタマシーン」と呼ぶことがある。(臼井昭仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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