「ケロイドの足」への憎しみを越えて サンフレ初代総監督・今西さん

 いま世界には約1万3千発の核弾頭が存在します。ロシアのウクライナ侵攻によって、実戦で使われる恐れまで浮上しました。そんな中、今月に被爆地・広島で開かれる主要7カ国首脳会議G7サミット)では、「核兵器のない世界」が主要なテーマの一つになります。その道筋をどう切り開くのか。G7首脳らへの注文を、さまざまな方々に語っていただきます。

 私の左足には、ケロイドが残っています。今でも指は引きつっていて、足首も90度から先に曲がらないんですよ。

 4歳の時でした。原爆が落とされた朝、今の広島駅近くの自宅で、2階の窓に座っていました。足をぶらぶらさせ、下の路地にいた子と口げんかをしていたら、突然、左側から光線を浴びた。半ズボンでしたから、特にひざから下がひどかった。

 やけどがじゅくじゅくして、ハエがたかる。2、3日すると卵を産み、ウジ虫がわく。幼虫になってはい回るから、痛くてしょうがなくてね。泣き叫びましたよ。

 赤チンを塗ってもらい、虫を取っていくのですが、それがまた痛い。

 「もう悪いことせんけ、こらえてくれー」

 そう言って暴れ回るもんだか…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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