「新型コロナウイルスに効く」といって漢方薬を訪問販売する際、必要な書面を渡さなかったとして、大阪府警生活経済課と羽曳野署は16日、特定商取引法違反(不備書面の交付)の疑いで、大阪府松原市で薬局を経営する「まなべ妙薬堂(みょうやくどう)」社長、山中永貴(42)=大阪市阿倍野区=と同社従業員、池光了一(41)=同府羽曳野市=の両容疑者を逮捕した。いずれも容疑を認めている。
府警は、この漢方薬の新型コロナウイルスへの効用については「不明」としている。
逮捕容疑は共謀し、15日午後5時半ごろ、羽曳野市の女性(83)宅を訪問。牛の胆石「牛黄(ごおう)」などの成分が含まれた漢方薬1箱(販売価格14万7千円)の販売契約を結んだ際、一定期間契約解除できる「クーリングオフ」について説明する書面を渡さなかったとしている。
同課によると、同社はもともと集会を開いて漢方薬などを販売していたが、新型コロナウイルスの感染拡大のために集会を開けなくなり、3月ごろから牛黄などが「ウイルス全般の予防効果がある」「コロナウイルスの感染時に働く」などとうたったチラシを用意。従業員らが訪問販売を行っていた。
女性は近くに住む家族に説得され、契約後すぐに同社に返品を要求。その後、家族が同署に通報した。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース