「コロナは災害そのもの」 クラスターの施設救ったのは

 新潟市西区にあるJR新潟大学前駅近くの住宅街。幹線道路から路地に入ると、ほどなくクリーム色の建物が見えてくる。1998年にできた介護老人保健施設「ケアポートすなやま」は、診療所や通所リハビリ施設を併設し、地域の高齢者を受け入れてきた。

 昨年11月15日は、日曜日だった。

急増した発熱入所者、悔やむ初動

 「熱のある方がすごくいっぱいいる」。出勤した看護師長の朝妻信子さんは、同僚の報告を聞き、その人数に驚いた。10日が1人、13日が5人。それが15人に跳ね上がった。朝妻さんは、新型コロナウイルスの感染を疑った。

 入所者の平均年齢は80代後半。「月に15人くらいは尿路感染などの理由で発熱する。珍しいことではない」と医師でもある松田由紀夫理事長はいう。入所者をみとることもある。ただ、1日でひと月分の発熱者が出る事態は、通常ではないことだった。

 だが、この時、新型コロナ感…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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