フィンランドの名窯(めいよう)・アラビア製陶所の専属アーティストとして活躍したルート・ブリュック(1916~99)の回顧展が、兵庫県の伊丹市立美術館・工芸センターで開かれている。初期の素朴な陶板から大型の抽象作品へと大胆に変容する作品群は、美術と工芸、抽象と具象の境を自由に行き来する。
アラビアは1932年、日用食器の生産とは別に芸術家を雇用する美術部門を創設した。グラフィックアート出身のブリュックは入所当初、既製品への絵付けを手がけていたが、輪郭線の中に釉薬(ゆうやく)を厚く施す独自の陶板技法を確立。静物や「最後の晩餐(ばんさん)」といったキリスト教的なテーマなどを扱い、51年ミラノ・トリエンナーレではグランプリを獲得した。
ブリュックは個人的な思い出や…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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