東京都新宿区歌舞伎町の「トー横」と呼ばれる一帯で、警視庁は12月の週末に一斉補導を3回実施し、小学生を含む12~19歳の男女のべ29人を都青少年健全育成条例に基づき補導した。多量摂取(OD)目的で市販薬を所持していたとみられるケースも確認された。
学校が冬休みを迎えるのを前に、警視庁は少年少女が犯罪に巻き込まれる危険があるとして注意を呼びかけている。
少年育成課によると、一斉補導は12月2日~17日の週末の深夜から未明にかけて計3回実施。29人のうち20人が都外在住で、関東地方や石川、京都、岡山、広島の各府県から来ていた。大半は保護者の元に戻されたが、5人は保護が必要と認められ、児童相談所へ引き渡された。
複数の市販薬を持っている人も数人確認。同課は、市販薬を多量摂取する「オーバードーズ(OD)」目的とみている。一帯ではOD目的でせき止め薬などを違法に売買した疑いがある行為が確認されており、健康上のリスクがあるほか、犯罪へ巻き込まれかねないとして問題視されている。
多くの子ども「話を聞いてもらいたくて」
同課によると、今年にトー横周辺で行った補導は11月末までに約860件(暫定)で、すでに昨年1年間(約580件)の1・5倍。約6割が都外から来ており、SNSでトー横を知ったとみられる。同課によると「話を聞いてもらいたい」という理由で一帯を訪れる子どもが少なくないという。
同課は、歌舞伎町では子どもらが犯罪に巻き込まれるリスクがあるといい、担当者は「安易な気持ちで来ないで」と注意を呼びかける。年末年始にかけても随時、補導を行うという。(御船紗子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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