グラスにお酒が注がれると、たちまち姿を消す「ニンジャアイス」。そんな異名をとる氷が米国で人々の心をつかんでいる。手がけるのは金沢市の小さな製氷会社。そこには氷を溶かすほどの熱い思いが込められている。
「温度差があるとひび割れるので、少し待ちます」。クラモト氷業の5代目、専務の蔵本和彦さん(38)が用意してくれたのは、3センチ角、ペン1本ほどの長さのスティックアイス。グラスに入れて3分待ち、溶けた水は捨てる。そこへウイスキーやソーダ水をゆっくり注ぐと、ハイボールのなかで氷は透明になった。
【動画】消える氷「ニンジャアイス」 ハイボールの作り方=波絵理子撮影
冷凍スポドリと原理はおんなじ
秘密は氷の純度。ミネラルなどの不純物があると氷は白くにごる。ペットボトルのスポーツドリンクを凍らせると、先に溶けた液は味が濃く、後になるほど水のように薄い。蔵本さんによると、あれは味の濃い部分と純粋な水では凍る温度が異なり、水が最初に凍るからだ。後から凍った不純な部分から先に溶け出して味が濃くなるという。
「ニンジャ」も同じ原理を利…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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